2018年04月26日10:56
<歴史が動いてヒストリ庵~エンシューの衆ら~3> 第六章【エンシュー今川焼】vol.14≫
カテゴリー │歴史が動いてヒストリ庵
横地城は広い。
ひと山1つが城と言っていいほどに広い。
包囲戦を繰り広げるためには強大な軍勢が必要であるが
そもそも今川勢単独でその様な軍勢がいるわけもなく、
先の奇襲でも後詰の朝比奈氏を呼び寄せるほど今川勢は兵を減らしていた。
ゆえに針の道を駆け上がり、本曲輪めがけて突進し相手の首級を討ち取らなければ
この戦は終わらない。
勝間田城と同じ状況である。そして今回はさらに多勢。
苦戦は必須であった。
されど、今川 義忠(いまがわ よしただ)は何の策も労せず、ただ単に兵を進めるばかりである。
横地は曲輪と曲輪を繋ぐ道がとても狭く眼下は崖になっている。
一列に並んだ軍勢ほど危ういものは無く、逃げ道もないという事であれば全滅に瀕する可能性も
出てくる。
今川勢はそれを重々理解している。
ここに来るまでの奇襲攻撃で側面をねらわれ、恐怖も刷り込まれていた。
しかし、当主が前へ進めと言っている限りそれに従わなければならない。
皆、気合を入れて大声を張り上げ突進していった。
案の定、頭上から弓矢やら投石やらが降り注ぐ。
瞬く間に、その道には屍と負傷者の山が積みあがっていく。
それでも彼らは進む。
今川勢もやられ放題ではいられず、打開の道を切り開かなければばならない。
「火矢じゃ、火矢をもってこい。」
どこぞの武将頭がそう言うと、火矢をありったけ横地勢へ力いっぱい射かけた。
その矢は横地勢にあたる事はほぼなかったが、山沿いや壁に突き刺さる矢が草木を飲み込み燃え広がっていった。
山裾には川が流れ水が豊富な地域ではあるが、城の消火を助ける貯蓄の水はこの山城にはない。
これによって横地勢もまた屍と負傷者の山が積みあげていく結果となり、
一進一退の攻防が7日間も続く事になった。
両軍とも疲弊し多大な損害を出しているが、攻撃の手を緩める事は無かった。
ひと山1つが城と言っていいほどに広い。
包囲戦を繰り広げるためには強大な軍勢が必要であるが
そもそも今川勢単独でその様な軍勢がいるわけもなく、
先の奇襲でも後詰の朝比奈氏を呼び寄せるほど今川勢は兵を減らしていた。
ゆえに針の道を駆け上がり、本曲輪めがけて突進し相手の首級を討ち取らなければ
この戦は終わらない。
勝間田城と同じ状況である。そして今回はさらに多勢。
苦戦は必須であった。
されど、今川 義忠(いまがわ よしただ)は何の策も労せず、ただ単に兵を進めるばかりである。
横地は曲輪と曲輪を繋ぐ道がとても狭く眼下は崖になっている。
一列に並んだ軍勢ほど危ういものは無く、逃げ道もないという事であれば全滅に瀕する可能性も
出てくる。
今川勢はそれを重々理解している。
ここに来るまでの奇襲攻撃で側面をねらわれ、恐怖も刷り込まれていた。
しかし、当主が前へ進めと言っている限りそれに従わなければならない。
皆、気合を入れて大声を張り上げ突進していった。
案の定、頭上から弓矢やら投石やらが降り注ぐ。
瞬く間に、その道には屍と負傷者の山が積みあがっていく。
それでも彼らは進む。
今川勢もやられ放題ではいられず、打開の道を切り開かなければばならない。
「火矢じゃ、火矢をもってこい。」
どこぞの武将頭がそう言うと、火矢をありったけ横地勢へ力いっぱい射かけた。
その矢は横地勢にあたる事はほぼなかったが、山沿いや壁に突き刺さる矢が草木を飲み込み燃え広がっていった。
山裾には川が流れ水が豊富な地域ではあるが、城の消火を助ける貯蓄の水はこの山城にはない。
これによって横地勢もまた屍と負傷者の山が積みあげていく結果となり、
一進一退の攻防が7日間も続く事になった。
両軍とも疲弊し多大な損害を出しているが、攻撃の手を緩める事は無かった。