トーキングシンメンモク

カテゴリー │歴史が動いてヒストリ庵

(廃墟と遺跡の違いは何だろうか?)
ひと筋のタバコの煙をたどり真夜中の星を見上げながら
私の中で疑問が浮かび上がった。
少し前、軍艦島が世界遺産登録へと話題に上ったが
あそこだって云十年前は廃墟マニアイランドだったはずだ。
今は綺麗に整備された地元民でも「え?誰?」と言わしめる内山真龍資料館も、
昔は草ボーボーのオバケが出る付属の廃墟な遊び場だった。
もっと言うなら、貝塚なんてものは元々ゴミ捨て場なわけだ。
こう思うと廃墟から昇格した称号が”遺跡”なのではないかと思ってしまう。
確かにお城やお墓、跡や址と行った所は朽ちた後の事を言う。
廃墟と同じ部類である。
であるが、廃墟は
ジメジメで、心霊ゾーン真っただ中で
怪しいやつらが集まる”ヤバい”場所という謗りをうけ存在し
一方、遺跡というと皆好んで訪れては
「ふ~ん、ふ~ん、・・・・あぁ~なるほどね。」と
老若男女問わずソコに行けば漏れなく博識伯爵に成りきれる
という奇妙な存在になっている。
格差である。廃墟と遺跡の間には深い深い溝がある気がした。
ではその格差は何処から生まれているのか?
それは価値、歴史的価値とそのサポート。
その場所に歴史的価値があり、もしくは認めた人がいて
保存していこうという動きがある所が遺跡であり。
またその恩恵を受けない所が廃墟である。
言うなれば、廃墟と化した地元のラブホテルを
「ここには!想い出が!詰まっているんだぁ!
このラブホはいいものだぁ~!」とマの人ばりに叫んで
保護すれば、そこはもう遺跡に相違ない。
ただ思うに、保護するにせよ朽ちるにせよ
それが歴史の一時(ひととき)であり、
廃墟も遺跡も価値は同じではないだろうか。
だからその場所に敬意を払い、失礼のない様な訪問を願うばかりだ。
(城攻めナウとか言ってる投稿はどうなんだ?)
今住んでいるこの土地も街も数百年後は未来人が何がしかの
歴史的価値をしめしている事だろう。


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