ほんのおさわり小説

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【Mage important than anything】
蒸気機関車・牛すき・アームストロング砲。
あの時代、
急激にあたりの物事が一変した時代。
平等という名のもと新鮮を大いに装い闊歩した明治の時代。
「散切り頭を叩いて見れば文明開化の音がする」
変革するこの時代において、薄れゆき忘れさられていく物語があった。
髷(まげ)
明治新政府は、武家終焉と自由・平等の旗印として
刀所有を自由にすると共に、髪型を自由にしていいという「散髪脱刀令」を発布した。
これは自由といいながらの脅迫であり
今までの習わしを一新して、武家政権(幕府)のいっさいを無くす事が目的であった。
ただ、髷が武士の物だけでなくなって早久(はやひさ)しくどの位経つだろうか。
商人だけでなく下級の農民に至るまで浸透していた髷。
それは現在の子らがワックスで遊ぶがの如く、髷のバリエーションは行年と生み出され、
手入れの仕方や月代(さかやき)の切り込み具合等にこだわる事でアイデンティティを模索していたのである。
当初は無関係を装う人々だったが、あらゆる政府の工作と明治天皇自らの断髪によって
100人に1人が10万人に1000人となり、怒涛の波を添えて髷とザンギリ比率が逆転した。
それでも激動激変のこの時代を逆行し、あらゆる圧力に抗い続けた男がいた。
彼らははたして天駆ける龍になれるのだろうか?

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